令和7年8月3日(日)茨城県水戸市・水戸市民会館グロービスホールにおいて水戸市中央吟詠剣詩舞大会が盛大に開催された。35℃を超える猛暑日にもかかわらず、大勢の来場者の熱い声援、誠に有難く感謝申し上げます。
【式 典】
ご挨拶 水戸中央吟詠剣詩舞会 会長 海野錦麗香
本日はご多忙の中、ご来賓の先生方、ご来場くださいましたお客様にも重ねてお礼申し上げます。吟詠剣詩舞は日本の伝統芸能です。尊敬する諸先輩・諸先生方のご尽力のもとに、歴史と文教の街であるこの地において、今日まで受け継がれてきております。私たちは大切に守り、次世代へ伝承すべきと願いつつ日々活動を続けております。今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。
ご来賓の方々には遠方よりご多忙のところお越しいただき、心温まるご祝辞を頂戴いたしましたこと誠にありがとうございました。
【吟詠コンクール】
部門 | 優勝 | 準優勝 | 第三位 |
幼少年部 | (優秀賞) 髙橋 陽向花 | ||
青壮年部 | 市瀬 早紀 | ||
一般一部 | 廣瀬 実 | 大貫 千代子 | 佐藤 淑子 |
一般二部 | 山下 勝司 | 宮崎 文子 | 関 和則 |
一般三部 | 小山田 幸子 | 平野 勝行 | 佐藤 妙子 |
◆幼少年部 優秀賞 髙橋 陽向花 『江南の春』
◆青壮年部 優勝 市瀬 早紀 『絶命の詞』
◆一般一部 優勝 廣瀬 実 『蛾眉山月の歌』
◆一般二部 優勝 山下 勝司 『山行同志に示す』
◆一般三部 優勝 小山田 幸子 『名槍日本号』
【吟詠・剣詩舞の部】86~100
吟詠剣詩舞の部-1
吟詠剣詩舞の部-2
【招待吟詠剣詩舞】101~113
【企画構成吟舞】歴史と文京の街 水戸を讃う
水戸市は、かつて水戸城の城下町であり、歴史と文教の街として知られている。特に水戸徳川家と深いかかわりがあり、水戸藩の藩校であった弘道館は文京の中心地として、水戸の発展に大きく貢献している。水戸市は、歴史と漢詩が深く結びついた地域であり、徳川斉昭や吉田松陰などの漢詩が、水戸の歴史や文化を今に伝えている。代表する十二題二首をご紹介します。
1 | 梅里先生碑陰並びに銘(朗唱) | 徳川光圀 |
2 | 日本刀を詠ず | 徳川光圀 |
3 | 春の雪 | 徳川光圀 |
4 | 弘道館に梅花を賞す | 徳川斉昭 |
5 | 水戸八景 | 徳川斉昭 |
6 | 辞世 | 吉田松陰 |
7 | 出郷の作 | 佐野竹之助 |
8 | 桜田門外の変 | 村上仏山 |
9 | 絶命の詞 | 黒澤忠三郎 |
10 | 無題 | 藤田小四郎 |
11 | 和歌 辞世 | 武田耕雲斎 |
12 | 和歌 辞世 | 市川三左衛門 |
13 | 水戸を讃う | 野口龍学 |
14 | 常陽遺風 | 鬼澤 霞 |
七言絶句『常陽遺風』の詩碑は水戸城大手門が復元された翌年の令和3年2月、烈公の遺徳を偲び、霞朗詠会総本部と茨城県漢詩連盟が建立し、水戸市に寄贈されました。この詩碑は、霞朗詠会の鬼澤霞会長自身が創作した漢詩で、弘道館を背にして大手門を渡る手前の右側に建立されています。また、本日の『梅里先生碑文』の朗唱指導も、鬼澤霞会長があたっておられます。
今回は、新たな企画として茨城県立水戸商業高等学校サッカー部55名により水戸光圀公の自伝である『梅里先生の碑文』を朗唱していただきました。全文僅か299文字の光圀公自身が後世に残すつもりで書き記したこの漢文の中には、光圀公七十三年の生涯の精髄がぎゅっと詰まっている。高校生諸君の演出は、誠に圧巻極みでありました。深謝申し上げます。霞朗詠会の先生方、感動の演出を有難うございました。
茨城県立水戸商業高等学校サッカー部55名と霞朗詠会会員による『梅里先生碑陰並びに銘』朗唱
企画構成吟舞 歴史と文教の町 水戸を讃う-1
企画構成吟舞 歴史と文教の町 水戸を讃う-2
企画構成吟舞 歴史と文教の町 水戸を讃う-3
お陰様をもちまして盛会裏に閉会する事ができました。お暑い中ご来場いただき誠にありがとうございました。運営にあたられました先生方には設営等多々ご苦労があったのではと推察いたします。古典芸能の低迷など微塵も感じさせないいち日でありました。中央地区協議会の今後益々のご発展をご祈念申し上げます。なお、来年の『水戸市吟詠剣詩舞大会』は令和8年8月2日(日)水戸市民会館ユードムホールで開催いたします。
最後になりましたが、水戸商業高等学校の校長先生、ご協力いただきました学校関係者の方々、サッカー部の顧問の先生、そして一番に部員の皆さん、出演に際してご快諾をいただき、また稽古にたくさんの時間を費やし、当会を盛り上げてくださり本当に有難うございました。感動しました!! 青春の良き思い出となっていただけましたら幸いです。猛暑の折り、炎天下での部活動には十二分ご注意ください。機会がありましたら、またお目に掛かれますでしょうか・・・See you